そして数日後、迎える第一回目のレッスン。

「一番下のクラスだから大丈夫だろ」

などと高をくくっていましたが、

みな結構出来るんです。

英語で11までも数えられない著者は
もー茫然と立ち、いえ、座りつくしていたのでした。

すると外国人講師が

レッスンに来て一言も喋らないこの子大丈夫はかな?

と思ったのか親切に語りかけてくれたのでした。

しかし前回と同様、ニコニコしているだけの著者。

この子は駄目だと判断したらしい講師は、一度教室から退出し、
かえってくると何やらカードらしき束を手に持って再び著者の前に現れたのでした。

その束は何と幼児学習用のカード。

りんごやミカン。おもちゃや妖精など可愛らしい仲間が描かれているあれです。

意を決した講師は中からリンゴの絵が描いてあるカードを指差し、
「これは何だ」
と尋ねて来たのでした。

さすがに著者も胸を張り
「アップル」
っとカタカナ発音で答えると

周りの生徒からザッワっと声とも言えぬ声があがり、
顔々は見つめあい、浮かぶのは
「この人何しにきてんのー」
と書いてあるような表情。

想像を超える英語初心者の参戦により
そのレッスンは微妙な雰囲気に包まれたのでした。

レッスン後、著者があまりについて行けずグループの流れを阻んでしまうため
講師陣の協議の結果、グループレッスンから、グループに復帰できる英語力がつくまで 講師と一対一のマンツーマンレッスンにすることに決定したのでした。

その後、教室には二年間通いました。
偉いでしょ?

超初心者が通ってみて気づいたことは、英会話スクールは初心者が英語を習いに行くところではありません。
すでにある程度英語が出来る人が、上達または現状を維持するためか、英会話を楽しみに行くところです。

海外旅行から帰って、やっぱり英語喋れたらなーな人が行くところではないんです。
著者も勘違いしておりました。

英語学校ではないということです。

英語初心者が英会話スクールに通って良かった事が有るとすれば、英語と聞くだけで身体の芯から凍ってしまうような感覚から少しは英語に慣れることが出来たことでしょうか。

初心者で入学を検討されている方がいましたら、まずは中級者になってから通う事をお勧めします。

やり直し第一弾はこうして半ば失敗に終わり続く悩みのなか、著者は次なる学習法を試したのでした。

この時点で決意の18歳から月日は経った21歳の春でございました。
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